三津田信三「逢魔宿り」その1

2編目がインチキオカルトで微妙な感じ

電子書籍で買ったもんだから、マーカー機能使いまくって読んでいる。

お籠もりの家

もうある種の定型になってる、期間が過ぎるまで結界の外に出ては行けない、返事をしてもいけない系の話。
この家にしても柵にしても何かしら入念な準備が要りそうな割にそこら辺なんも描かないのが凄いな。背景書いても結局リアリティや凄みを与えるわけでもなくこんがらがらせるだけと気づいたのか……。

ある日少年は家から遠く離れた山の中の一軒家になんの説明もなしに連れて行かれる。そして、その家に住んでいた老婆から、7歳になるまでの7日間ここから出てはいけないと言いつけられる…。
が、三日目に結界の外に現れた少年と会話してしまい……。

話はある種の予定調和で終わる。
いやまあ、ここで最後に洒落恐じみた何か入れると破綻するからなぁ。
因縁については全く明らかにならない。
ならないと書いてるだけマシなほうか?

三津田信三最近このパターン多くない?昔から?

予告画

死ぬ前に、自分たちの死に様を予告した絵を描いていた少年少女たちがいるという胡散臭さ満点の『描画心理学双書7原色 子どもの絵診断辞典』という書の紹介から始まる。
でなんか長々と「予知絵」と作品かぶりがあったこととか、『のぞきめ』が映画化したなどの宣伝を交えてようやく本編に入る。

まず、なんか闇芝居っぽくないかコレ?と思った。絵に描いた通りの状態を作り出せるとかもろにコレやん。
にしても、被害に遭った側からの描写として絵に描くとか妙に凝ってんね。普通何の絵か気づかずに放置してたら最後に…ってなりそうだけど。
まぁ、すでに出てるネタかなんか何で一捻り必要と思ったのか。

どうでもいいけど不倫の事実を巧妙に文章に隠すとこだけど、一応口頭で話聞いてるって体裁上これは無理ないかな〜と思ってしまう。まぁ、今更か。人から聞いた実話怪談って体にしたいだけだろうし。あんま効果あげてるとは思えない(胡散臭さの方が勝る)この形式続けてるのは何なんでしょうね。作者が好きだからやってるんですかね。