夢野久作「名君忠之」

名君…名君ってなんだ?

今は無き福岡の黒田藩藩主黒田忠之が、配下の与九郎の追放を命じたところ、その孫の与一が祖父とその妾の首級を取り、忠之への許しを斯うたところ褒賞を貰ったという話。


何一つ名君の要素がないが?
福岡特有の価値観?

主人公的には与一が一番主人公っぽいですわね。何しろ祖父よりも藩主への忠義のために祖父の妾2人を斬って、祖父にも切腹せよと言ったんですからね。ジーク?
裏切り者の首を差し出してその名誉をたたえられるというのは何とも、マーレじみてますわな。
そもそも与九郎にしても、ロシアと交易していた薩摩の船を直したという点で薩摩から報奨を貰っていただけなのに、それに対して癇癪起こして、追放斬首を命じた忠之のどの辺に名君要素があるんすかね?