異形コレクション35「闇電話」その3
- 作者: 井上雅彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/05/11
- メディア: 文庫
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山下定「異界網」
うっかり失踪扱いになっている男の電話をとってしまい、異なる位相に引きずり込まれてしまった男の話。
なんか落ちといい主人公の思考といい、ラノベというか携帯小説っぽい。
ネタとしては「彼方のどこにもいない女」*1と似てる。
朝松健「若狭殿耳始末」
ドラえもんのスパイセットみたいな耳と口使って電話してたら自分の頭が陶器になってたでござるの巻。
浅暮三文「よくある出来事」
昨夜別れた夫のアパートの部屋に執拗に電話を掛ける女の話。
単なる嫌がらせかと思ったら……
その家の電話がナンバーディスプレイで相手には女の番号通知されてるから取らないと云う可能性
結局写真の必要性がよくわからん。
桜庭一樹「脂肪遊戯」
小4の頃親父にレイプされて身を守るために過食してデブになった女子中学生と農協でバイトする貧乏中二の話
デブなのに理由付けて、実は美少女なんだよというあたりがなんともメンヘラくさい。
なんか中2臭いな。
結局デブ専だったのか。
平山夢明「それでもお前は俺のハニー」
死んだ息子からの電話を聞きたいために自分の鼓膜を破った女とそれに拾われた男の話。
キショい
三津田信三「よなかのでんわ」
『赫眼』で既読。
関西弁の会話のみで進行する、ネットにある廃墟行ってみましたが……的な怪談。
森真沙子「ライター」
ある時C**というライター専門店から18年前に修理に預けたライターを取りに来るようにと電話がかかってくる。
しかし、死んでたんならこの事実知った後に何で消えない?
というかなぜ18年後の今になって?
「カオルちゃんの糸電話」
イイハナシダナー
「嫁ぐ娘へ」
無線通信機器を作って、自分を置いてった娘に呪詛の言葉を吐きかけて殺した老婆の話。
「ジャンヌからの電話」
代理母をやってた黒人女が変な妄想にかられて病院を抜けだして生まれた子どもを殺す話
*1:ジョルジュ・ランジュラン『蠅』収録