「女学生奇譚」その1

色んな意味で臭い

女學生奇譚 (文芸書)

女學生奇譚 (文芸書)

半分くらい読んで、登場人物がビビりすぎなのが鼻に付くようになってきた。
うんまぁ、「読んだら死ぬor気が狂う」とか言う眉唾な曰くがそもそも良くある上に、「ドグラ・マグラ」という実例(読んだら気が狂うと言われてるという意味で)あんのに、こんな本見た事ないとかいう奴はどう考えても見識が狭すぎる……。
自分なら見た瞬間「それドグラ・マグラのパクリですよね?」って言ってしまう自信がある。
そんで、見たことないとか言ってる奴が80過ぎてそうな爺で、口裂け女の伝説を作って広めたとか言ってる人。
えっ、それじゃ今回のコレもお前の仕業ちゃうんか?みたいな疑問湧いてきますよね。
とくにその本の調査の依頼が持ち込まれたのがそのジジイと昔縁のあった奴の出版社っていうんなら尚更。
とか思ってたら、やっぱり古い紙使って見た目だけ古そうに見える本だったという鑑定が出る。まあ、紀田順一郎の本とか「私家版」とか「ナインスゲート」読んでたら思いつくパターンだわな。それはそれで良いとして、偽書ってわかった後の登場人物の反応がおかしいよね。
「作者不詳」みたいなガチ怪奇の起こる本なら兎も角、挟んであったメモの脅し文句程度で後は何も起こってないんだからビビる方がおかしいわな。でもって偽書と分かってなぜビビる……
今考えると、白髪爺が黒幕だとすると、あやめの存在が怪しく思えてきますわな。兄貴が住んでいたというアパートもなんか特徴の見えない部屋とか言ってたし、まずは偽装されたってことを疑うべきだったのでは?アメリカ住んでたという割に、日本語達者だし。本を直接出版社に持ち込ませずに、依頼されたライターにだけ見せるって手口からすると、過去の因縁が原因なのかなぁ。伝説の奇書みたいな感じでオカルト雑誌に取り上げさせて、良い気になってるところでネタバラシして信用失わせるとか……

なんとなくタイトルに惹かれて読んで見たけどタイトル買いした程度の本という感じ。
うーん吉村某よりはマシな程度かな