「ダブル・ジョーカー」

大人向けなろう小説

ダブル・ジョーカー (角川文庫)

ダブル・ジョーカー (角川文庫)

ダブル・ジョーカー

なろう系俺TUEEEE小説によくあるパターンだが、分かりやすい凡人イキリライバルを登場させて、それを主人公側がこてんぱんにのすという分かりやすい構図のもの。
前作まで読んでいれば、これでD機関出し抜ける訳がないと思いつつも、「ジョーカー・ゲーム」の「D機関SUGEEE」感溢れる内容に飽き飽きしていた自分は、なんとか風機関がD機関に一泡吹かせてくれないものだろうかと思っていたのだが
結果はご覧の通り。噛ませ犬にすらなっていない。ライバルポジションにすらならない路傍の石だったという酷いオチ。
もうこの時点で読むの一旦辞めた。
やり方的にはD機関とそうそう変わらずにそれでいて「死ぬな殺すな」とかいう少年漫画かラノベじみた方針だけでそんなに何かが変わるのかと納得がいかなかったってのもありますね。
読者層的にこの子どもじみた方針はやはり必須だったんですかね…。

ブラックバード

真珠湾攻撃時に活躍していたスパイのドキュメンタリー番組を見ていたのでその延長で。
その番組見てたおかげで、この最後のアメリカのやり方にも十分納得行った。
やっぱりなんかこれ、前知識としていろいろ持ってないと単なる俺TUEEE小説にしかならんのじゃないのかな。
基本的になんかかんやあって「日本のスパイはすげぇや」って落ちのワンパターンな話だしね。
時代背景についてろくに説明していないから、余計にそう感じてしまう。

話としては割と良かったです。
アニメで出てないよねそういえばこのエピソード

仏印作戦

なんとなく「TRY」の逆パターンなのかなと思った。
過去の類似作品DISりながら俺TUEEEしてるんなら、類似作品も見といたほうがいいのかなと思わせられた作品。ていうか、「TRY」ってジャンルなんだろう。
なんとなく「D機関」の名前を出せって言ってた時点でかなり胡散臭いなと思ってましたけど案の定でしたね。それはいいとして、外部にこの名前漏れてるなら同様のことを敵対組織がやりそうだなぁと思ってしまった。ていうか外にもこの名前で漏れてるのか?なんかそれとは別な符牒じみた名前で呼ばれてそうだけど、チヨダとかサクラとか。D機関って名前がなんか重要なのだろうか?ていうかDの元ネタは何なんだろう。団子坂のDか?

アニメのドイツ軍人がやたらゴツかったということで印象に残っている。何だありゃガンダム作品に登場しても違和感なさそうだが。ドイツ軍人といえば細長の冷徹な男というイメージだからそう感じるのか?アクションないエピソードに必要のない無駄なゴツさだったな……。まあアニメに関して言えば無駄にキャラデザゴツい連中ばっかだったからな…。
内容はまあアニメはほぼそのまんまにしてあったようです。違いは遺体収容の病院でヴォルフ大佐と結城が知らずに会合していたことぐらいか。こちらでは特にそんなシーンはない。

蝿の王

スパイを探せ!的な内容。コミュニストと化した主人公がD機関からやってくるスパイを見つけようとする話。
確かに容疑だけで言ったら最初の二等兵が普通に怪しいけど、そこは意表をついてお笑い芸人が実はという可能性がありそうだったけどまぁ‥‥‥(ネタバレのため伏す)

眠る男

ジョーカー・ゲーム」のロビンソンで登場した「スリーパー」のエピソード。

さ、催眠術……
いつの間にこれは江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズになっていたのだろう……元からか。”D”だし。

「ウェイプスウィード」その1

ラノベ作家にSF書かせてみた系の中じゃ割とイケてる部類

読んでるときの印象としては、「SFマガジン」より「異形コレクション」寄りという感じ?
ラノベ特有のイキリ主人公でもないし思想もイキってない、割とまともな部類の小説ですねまぁ。

帯見て「エンタメ作家…あっ…(察し)」となったけど、まさか本文中にも挿絵があるとは思わなかったな…。ハヤカワ文庫で挿絵ありって久しぶりに見た気がしますね…。

「塔の中の部屋」その2

随分時間がたちましたが

塔の中の部屋 (ナイトランド叢書)

塔の中の部屋 (ナイトランド叢書)

霊柩馬車

ヒューが語り始めたのは、田舎の屋敷で起こった怪奇ではなく、ロンドンのアパートメントから目撃した霊柩馬車についてだった。
友人のアパートメントに泊まって、寝苦しさに起きたところ、窓の外に霊柩馬車が止まり、ヒューに乗れるのはあと一人だけだと囁いた。時計を見ると、11時を指していた。

ほぅ…なるほどね。
いいか悪いかよりもなんか、もうちょいうまく落ちの付けようがあるような気がしてしまう。なんとなくこの落ちはどこかで聞いたような気がしますね。
「黄衣の王」みたいな感じ漂わせておいて、これかい!でも、この本ではまだマシな方よこれ。

女に振られて茫然自失となって鬱状態になっていた男が、ある日芸術的才能を開花させる

は?ちょっと落ちが……意味不明ですね……
結局、いつ破滅が訪れるかというプロセスを楽しむものなのだろうか……。猫のような目をした女に振られたのと、最後猫らしき動物に引き裂かれて殺されたのに何か因果関係が……?
女の目が描けないから、庭に現れた灰色猫の目を描いたあたりとか、その絵を描いてしまってからまた鬱状態になるあたりまでは分かるんだが、最後アトリエで未完成の女の絵を前にして、その絵ごと引き裂かれてズタズタになっていたのは展開唐突過ぎて「は?」しか感想出てこないですね。

芋虫

かつて語り部の泊まったことのある館では、誰も使用していない寝室があった。ある晩、その部屋を通りかかった主人公が目撃したのは灰色の光を放つ大量の芋虫が、ベッドを覆っている光景だった。

癌が感染するとか言う、石器時代並みの教養に基づいたホラー?
とも考えてしまうが……。癌の化身の芋虫に取り付かれて、癌発症。迷信にあふれていた時代でもあるまいし……癌となるとホラーよりも医療の分野という感じであんまホラーの薄汚さとは合わない気もするが。最後の末期癌患者のいた部屋を消毒とか言うあたりも、医療の未発達だった時代の名残という感じで、話自体がバカバカしい感じになってしまう。
幽霊などの実体を伴わないホラーが多い中で、芋虫みたいな気持ち悪い代物が出てくるのと、その落ちはまあ、意外性あっておもしろいけど………
現代日本でやったら癌患者にたいする差別を云々言われ……すらせずに鼻で笑われるレベルかな
落ち:結局その館の主はガンで死ぬ。主人公はもしやと思い奥さんに尋ねてみると、発症はあの館に滞在していた頃で、例の寝室はがん患者が使っていたものだった。

チャールズ・リンクワークスの懺悔

母親を殺した貧乏文房具屋が処刑された。処刑に立ち会ったティーズデイル医師はしかし死んだその男の気配がまだそこにあるような気がしていた。そして、ある日、処刑された刑務所から無言電話がかかってくる……


ありがちにありがちを重ねてパイ生地にしたような感じ。
何か実は犯人別にいたとかならまあよかったんだけど。
無言電話掛かってきたので、交換局につないでかけてきた箇所調べて貰ったらなんと刑務所でした、で終わらない点はまだましな方かな。「そこは墓場です」よりはまぁね………
落ち:結局成仏できてなかったので神父を読んで有り難い文句を唱えさせる。すると幽霊は成仏した

土煙

スピード狂のドライバーが子供ひき殺して、自分の家の門柱に激突して死んだ。その事件以降、その付近では、いないはずの自動車の警笛や誰とも遊ばない女の子の幽霊が目撃されるようになった。「私」はその話を聞いてなぜその男は子供をひき殺した後止まらなかったのかと考え、とある結論に達する。

新青年傑作選あたりに載ってたのとはまた別の話。
自動車の幽霊が出てくるというあたりが確かに「現代的」ちなみにこれ百年前の小説短編集ですが、現代日本においても相変わらず同じモチーフ使っているあたり成長ないんかこの猿ゥ言いたくなるけど、まあ、単にみんな思い付くモチーフってだけでしょうな。

「触発」その1

これシリーズだったの?

新装版が出てたので手に取ったら読み過ぎた。
久しぶりに読んだけどホント面白いなこれは……登場人物何人も登場させて同時に動かしながらも混乱させないってのがなんかスゴい。(歳食いすぎだろ流石に)
最近、日本でもダイハード的アメリカ式アクションドラマ出てたりするけど、そんな中にあってもあんまり色褪せない魅力がありますよねこれは。
運悪く予告の電話をとってしまった刑事
犯人
陸自隊員
の三人の視点を軸に話は進みます。
あとなんか出世コースから外れなかった後藤さんみたいなのが出てくる。

三人視点となるとなんかこんがらがりそうなイメージあるけど特にそういうのはないですね。
今読むと、爆弾犯捜査に陸自の爆弾解体のエキスパートを出向させるって辺りになんかスゴいものを感じますね。なんかモチーフあるのかな。

このシリーズの次の作品が「アキハバラ」らしい。碓氷とか登場してたっけ?レベルの影の薄さなんだけど本当にこれシリーズなの?

萩原朔太郎「猫町」その2

読了

猫町 (立東舎 乙女の本棚)

猫町 (立東舎 乙女の本棚)

感想的には前と同じかなぁ。
文章的に絵にしづらい部分が多いからか象徴的なのがおおい。まあ、そこが「ああそう来るのか」という感じで面白くはある

結局、感覚認識の問題であって取り立てて不思議な話でもないなぁとも。
マそれよりそれを文章化できていると言う事が非常に重要な事なのでしょうナ

ところで最果タヒて誰?

黒岩涙香「人耶鬼耶」その1

なぜか売っていた

桃源社かなんかの、妙に文字のでかい古い本で一度だけ読んでそれっきりでしたので。
原作からの翻訳である「ルルージュ事件」は一応読了済み。
ルルージュ事件

ルルージュ事件

妙に事件と関係ないところが妙に長かった気がします・・・・・

一度裁判で有罪となっても、冤罪である可能性があるから安易な死刑は控えるべきとか書いてあるが……
そもそもそういうのはノンフィクションとかでやるから効果的なのであって
完全フィクションのこれでやってもあんまり意味ないんじゃないかなぁ……
編集者とかが出したかっただけなんだろうか……
ちなみに青空文庫にはこの「人耶鬼耶」は載ってないんですよね……入力中ですらない。

このブログの方針

最近なんとなく方針ブレてない?って気がしてきたので書き出してみます。まあ、本来の方針に鑑みれば、こんな文章書くこと自体が方針から外れているんだけど……

方針とは何ぞ?

端的に言うと不愉快でない読書感想文を書くブログ
では不愉快でないものとは?

  • はてな記法のISBN情報だけでなく感想やあらすじのようなものも入れる(購入リストにはしない)
  • アニメ調表紙を否定しない
  • 個人的な事情や関連エピソードは書かない
  • 抽象的すぎる感想は書かない
  • べた褒めはしない


最低限この条件を満たしていれば方針には合っている。
ということで、アレですね。「乙女の本棚」シリーズに言及するのは方針的にはブレても居ないし、むしろ推奨されるところであることが分かりましたので、これにて終わりとします。
ああ、Amazonへのアフィリエイトのリンクからわかる以外の情報として、最低限あらすじを書くという点はちょっと難しくなってますね。自分が見て内容思い出せるように、一行二行でインパクトのある具体的な言葉で書こうとするものの、結局なんだか分からなくなってますね。あと単純に、導入部は書いたけど締めの文章は書けてないとか。やはり問題はソコですかね。まあ、確かにまとまな感想文であることは、ある意味不愉快でないことの必須条件ではありますが、そこらへんに突っ込まれないためにこのブログの紹介の箇所には感想「文」では無く「メモ」としてなんとか誤魔化しています。

どっとはらい

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