「探偵のAI」その1

SFでやったほうがよかったんじゃないの?


なんか読んでて「ん?」って言いたくなる描写多いな。
一番突っ込みたくなるのが、推理小説をデータとして取り込んで学習したAI側が、事件のトリックに関して「面白い」と発言したことに関して「非人間的でいかにもAIらしい」
とか言ってる点。いやむしろ推理小説なんぞ読ませたからそんな発言してんだろって言いたくなるわ……。ていうか実在の事件の捜査資料よりも推理小説を読ませるってのがまぁ……。フレーム問題の解決になるんか?確かにおかしな想定が多いけど、麻耶雄嵩推理小説なら普通に登場しそうだよねストーブ型ドローンとか。


ていうか、PCとスマホのOSを行き来できるようなマルチプラットフォーム作れる未来の状況でそれ想定しないほうがおかしいっていうか……。逆に問題狭めすぎじゃないのかと思うんだが……
て言うか、麻耶雄嵩とか清涼院流水あたり絶対読ませてないよな。
想定的にSFならありかなぁと思えるけど推理小説ではあんまりファンタジーっていうか、ラノベ臭い「人間と会話できる少女のAI」って出されるともうそれだけで、なんというか萎えるというか。直前までのディープラーニングの説明まではよかったんだけど人格のあるAIみたいの出てきてからは萎えてしまった。事件の推理をするAIって研究より、対人として不自然でないナチュラルな会話できるAIの技術のほうがよっぽど高度な気がするんだが……。

まあ一章は普通に読めたんだけど、最後で何かいかにも悪の秘密結社って感じの連中登場してからは続きを読む気がうせてしまった。
やっぱり新潮文庫nexだなぁ。