ジーン・ウルフ「書架の探偵」その1

ジーン・ウルフなのに面白い

書架の探偵 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

書架の探偵 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

ジーン・ウルフと言えば、ただでさえ意味わからんSFがさらに言葉遊びやら入り組んだ設定で読者をケムに巻くと言うイメージだったのだが、今回のはどういう訳か面白い。
最初に読んだジーン・ウルフ作品がよりにもよって「ケルベロス第五の首」だったせいもあるのだろうか。とにかく詰まらない作品を書く人と言うイメージだったのだが、どういう訳か今回は楽しめている。と言ってもまだはじめの方だが。蔵者が貸し出されて一晩経ったあたり。
訳者の違いか?ケルベロスの訳がアレだっただけなせい?
未来なのに変に建物が古風な感じがするのは、なるほどジーンウルフ「らしい」とは思えるけど。まあ、建築やらの技術が発展しても昔の造形を真似するのは今も同じだしなぁ。
今のところは面白いと文句なしに言える。先の展開がどう転がるかは何とも言えないけど。
表紙もなかなか良いのだけれど、早いとこ文庫版を出して欲しい感じでもある。USJとか文庫だとめっちゃ薄かったしな。