「星を撃ち落とす」その1

稲垣タルホとは何の関係もない……

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

表紙とタイトルで買いたくなる本と言うのはそうそうあるものではないが例外はある。
今回の場合、文庫版で表紙が微妙になってしまったので、余計に単行本版の表紙が貴重に感じる。

1章

まあ、この本の中で一番面白い章でしょうなぁ。
二転三転する事件の構図と、葉原美雲の「炎の魔女」的な印象が強烈な所為でしょうね。以降の章では単なる登場人物の一人になってしまったので微妙。
力関係と善悪の構図の切り替えも一番鮮烈なので、以降の話がどうしても地味に感じてしまう。
と言うか一番面白いのこれで以降だんだん尻すぼみになっていくので、読むのはこれだけで良い気がする。この話の順番考えたの誰でしょうね。一番面白いのを一番最初に持ってくるとはうまい手を考える。

表紙について

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

「星を見ると良いわよ(中略)望むなら仲間に入れてあげてもいいけど」の帯がなんとも印象的で、作者の名前も聞いたこともないのに手に取ってしまった。
文庫版で一転して地味な表紙になってしまったのは、表紙が良すぎたせいじゃないですかね…。表紙で無駄に読者の期待値を上げてしまったせいで、中身が不当に評価が低くなっていると。そう思われたのかもしれない。あまりにタイトルにマッチしてる表紙だからね。
まあ、自分が買った理由は右の子が大井っちに似てるからってのが大半ですがね。ちなみに表紙の二人が誰なのかはよく分からない。作中の描写からすると左が美雲で右が鮎子ですかね…。
有騎は文庫版の表紙の子ですかね…


星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)