悪魔の発明―23人のマッド・サイエンティスト (広済堂文庫―異形コレクション)
- 作者: 芦辺拓
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 文庫
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我孫子武丸「レタッチ」
フィルターがなくなってしまう話
割と面白い話ですね
岡本真一「果実のごとく」
人類は謎の生物に飼育されていたという話
不気味で、嫌な後味を残させる傑作
人類が謎の知性体に創り出されて飼育されているのではないか、と言うのが何処となくクトゥルー神話を思わせますね。
そもそもホールに生首が並んでいる様がワンドレイの「足のない男」を思い出させる
森岡浩之「決して会うことのないきみへ」
パラレルワールドをランダムで飛ぶようになってしまった男の話
何とも恐ろしい話ですな。
何処とも知れぬ場所に置き去りにされる恐怖、自分で無い自分になる恐怖。
一番「異形」らしいと思った。
斎藤肇「32」
クローンに大元の人間の精神が入って培養液から出したら溶けた話
夢と、瓶の中に作られる私の関連性については、もうそんな事わかるだろとばかりに一切の説明はなく、何となく文学的な心理描写のみに始終している感じですね。
もう、あたりまえのホラーでは生き残れ無いので文学的な方面での評価を期待してるんでしょうか
田中啓文「俊一と俊二」
自分の精神をロボに移植したら殺されてしまった話
悪趣味な名前だねぇ。息子とか言うんならわかるが、弟とはねぇ
それにしても、もっとまともな外見のロボット作ればいいのにと思うわ。さすがにブリキのロボとか。たとえ研究が成功してあのロボットに乗り移って生きながらえたとしても、里里香がそんなのと付き合いたがるとは思えんがな。ここら辺の外見に対する無頓着さは何処からくるんだろう。
現代の最先端技術を使えば人間そっくりに動くロボットが作れるとか大嘘もいいとこだと思うんだがね。
ロボの動きみてたらとてもそうは思えんね。もしかして、俊一って癌の所為で味覚視覚聴覚嗅覚に異常が出てんじゃ無いのかね。でなきゃあんな重油垂らしっぱなしの異臭やロボの下手くそな歌に対して無頓着で居られるわけがない。
まあ、腫瘍が脳にできてたって話だし、その所為で俊一は異常な行動取るようになったんだろうね。
ロボにあんな事させて、相手が嫌がってる事にも気づかないんだからねぇ。頭おかしくなってたんだろうね。
まぁ、一番かわいそうなのはロボだろうね。製作者の勝手なエゴで作られて、トンチキな命令されて殴られたり、挙句失敗して壊される。
それにしても、城に固定電話が無いのは良いが、俊一は携帯電話も持ってなかったのか?それともこの作品の世界には携帯電話も無いのか?
AIなんぞでは心はできない、人間の人格をコピーしてこそ心を得る
と言うのはなかなかリアリティがあって良いですね。
と言うか、「順列都市」みたいね。