- 作者: トマスハリス,Thomas Harris,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
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なんか前半読んでると映画の本筋とは関係ないラスペイルの話が出てきたので、単にレクターが練習のためにか手柄取らせるためにか教えたもんだと思ってたけど、意外なところでつながってたのね。映画だとあんま関係なかった気がする。
チルトン博士も映画ほどウザいキャラじゃないと思ってたけど上巻後半からウザさ爆発で映画通りクラリスの邪魔しまくった上にレクター脱走の原因作ってますね。まあ、これもレクターの計画通りだとしたら、常人には太刀打ち出来ないからまあどうしようもないと思うけどね。それにしてもアメリカやっぱり学歴社会なのね。どんなに嫌な敵役でも日本じゃそいつが大学出てないとか博士号持ってないとかそういうキャラ設定にはしないよねぇ。むしろ嫌なやつほど学歴高いとかしそう。
タイトルの「羊たちの沈黙」は最後の子羊たちの沈黙と共に眠るクラリスのことを言ってる以外に意味無さそうよね。ていうか、これレクターとくっ付きそうにない終わり方してるのに、次回でなんであんなことになったの?このカップリングが存外に人気で出たからですかね?
レクター博士のキャラクター性が今でも燦然と輝いてるかって言うとちょっと疑問ですね。さんざん類似キャラが出てもうみんな飽きたというか。確かに沢木とか読んだ当時は斬新なキャラだったけどね。まあ、なんだ、「武器人間」とか「ムカデ人間」のお陰で「悪の博士」系キャラももう地に落ちたというか。
ていうか、日本だと悪役に箔つけるのに結構学歴高かったり頭良かったりするってのよくあるしね。そんなん別に珍しくもなくねぇ?みたいな。
あと、クラリスとの組み合わせも、良いかと言われると疑問。ドラマ版ハンニバルだとグラハムと組み合わされてるしね。ていうか、地味な中年って映画の「レッド・ドラゴン」でもそこまで老けてなかった気がするけど。
事件を女性視点から描くってのも最近の日本じゃチープ過ぎてなぁ。もうやりすぎて逆に女いらないやん?みたいな流れになってる