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ジョルジュ・ランジュラン「蠅」

蝿(はえ) (異色作家短篇集)

蝿(はえ) (異色作家短篇集)


「蠅」はあの映画「蝿男の恐怖」の原作。だそうな。見た事ないけど、まあ、B級ホラーだってのはタイトルからわかる。
そんで、そんなB級ホラーの原作だけあって収録されてるのもなんとなく似非科学的。フレドリック・ブラウンとはまた大違い。



妻に顔と手を潰されて死んだ男の話。
なんかミステリ仕立てにしてるけど、真相がこれじゃあねぇ……
蝿男の恐怖って観たことないけど、顔が蠅の悪の科学者があくどい事する話じゃなかったっけ?

奇跡

奇蹟を信じなかったおかげで奇蹟からそっぽを向かれた男の話
なんとなく分かりづらいけど

忘却への墜落

毒物を使わずに妻を殺したのに無罪を主張する男の話。

彼方のどこにもいない女

テレビに現れた女に恋して、現実に顕現させようと研究所爆破させた男の話。
原爆ってお前……
てことは書かれたの戦後か?戦後でこのレベルなの?もう、P.K.ディックとか登場してるよね?

御しがたい虎

動物園に行って動物操れるようになった男の話。
なんかヒロイックな最後だったね

他人の手

右手が勝手に動いて人殺しを行う話。
まあ、少し不思議系ファンタジーか。

安楽椅子探偵

おじいちゃんが犯人を見つける話。
なるほど、そうきたかぁ〜
最初は文章がおかしいのは訳者が下手なだけかと思ってたけど

悪魔巡り

最終飛行

悪運のいいパイロットが最終飛行で事故にあいかけて鳥に助けられる話。
うーん。復讐じゃなくて助けたのか。
子供向けの童話集に載ってそうな話。

考えるロボット

中に人が入れないのなら、解体して要素だけ入れればいいじゃない。って話。
オチがしょぼいなぁ。だいたい誰でも考えつくよね、今なら。サイバネティクスのはしりといえないこともないが。海野十三ですら似たようなことやってるしな。あれ、どっちが先だったっけ?(「蠅」の原書発刊が1962年。海野十三「蝿男」が1937年*1だから海野十三の方が先か……とは云えこの手のは既に先人がやってたんじゃないのかなぁとも思うのだが。そんなに珍しい話か?)
途中は映画的なアクションがあってよろしいと思うが。



全体的に三流な話ばっかりでなんとも。
これを異色作家短篇集に入れていいのか?と思わずにはおれんが