異形コレクション38「心霊理論」

心霊理論―異形コレクション〈38〉 (光文社文庫)

心霊理論―異形コレクション〈38〉 (光文社文庫)


まあ、古本屋でようやく状態の良いのを見つけたので買ってしまったと。前にAmazonで買ったの状態ひどかったからね。流石に最初っから読む気にはなれなかったので途中から。

「くさびらの道」上田早夕里

「魚舟獣舟」で有名らしい上田早夕里にはこういう作品もあったね。内容全く覚えてなかったので再読
人間に寄生するキノコが発生してから数年。九州と近畿地方は閉鎖区域に指定された。その菌糸類は人間に寄生すると特定の化学物質を放出し、吸った人間の思い出に残る人物の幽霊を見せる。妹と両親を救えなかった主人公は妹の恋人と一緒に汚染区域内の実家に向かうが、妹の恋人はそこで恋人の幽霊を見てしまい防護服を脱ぎ捨てて菌の苗床になる。主人公は家から飛び出したあと、汚染区域の出口に向かって幽霊の跋扈する道を進むのだった

「祈り」平山夢明

自動車事故で死んだ親娘が自分たちの不幸を願った隣人に復讐する話。父親は娘の服を着るようになる。
まあ、次のに比べたらまともに見える

「なまごみ」遠藤徹

女を殴って犯すのが趣味の男と殴られるのが好きな女幽霊が、デス系のライブで知り合った女の中に入って殺す話。

どっちかというとこっちの方が平山夢明くさい感じがする。デブ女とか妙な新聞紙のおっさんとか変な殺人鬼とかひたすら暴力的な描写とか。名前間違えてないよな?

「葛城淳一の亡霊」梶尾真治

民家に忍び込んで人を殺してしまった葛城淳一は、機敷埜博士の装置で死んだ女を生き返らせる。代わりに自分はミイラになって死ぬ。
実に安易な奇跡だ。
東野圭吾原作の「手紙」とか見た後だと特にそう感じるね。
装置とか原理の説明のとことか丸々いらん気がする。

「ホロ」小林泰三

自分以外がホロだと思ってたら自分もハードディスクだった話