「エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿」その1

エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿 (ナイトランド叢書)

エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿 (ナイトランド叢書)

これは失敗したな。最初の数行読んで良さげに思えたのだが、読んでみると伝統的なスピリチュアルな内容でがっかりしてしまった。
導入部はなんか凄い良いんだけどね。カーナッキのようにはいかない

侵入者

降霊術を行ったら霊媒にした妻が乗っ取られたので殺した話。
本当、イギリス人は降霊術好きね。よくこんな胡散臭いモンによく手を出すなと。
それにしてもそんなに何回も憑依させる必要あったんかね?
ヴァンス初登場で、語り部とヴァンスの出会いが描かれる。この話はヴァンスが過去に体験した話を語り部に語るという形で進む。以降の話も同様。
とある宿で一緒になったヴァンスの昔話という体で話は始まる。美しい妻をもつヴァンスの友人がいた。ところがこの友人が庭で古代の腕輪を発見したことから妻を霊媒とした憑依実験を始める。段々と憑依されている時間が長くなっていき、霊を引き剥がすように苦労するようになった妻。やめてくれと夫に訴えるがその言葉は夫には届いていなかった。

見知らぬ誰か

出た!パンの大神!
英国産怪奇小説で毎回出てくるね。あんまりこの竿役神に対する馴染みがないから、そう何回も出てこられても困るのだが。
してみるとカーナッキの良い所ってのはあんまりイギリスの土着に沿った怪異を出さなかったことにあるのかな。

緑の袖

ヴァンスが恋した幽霊の話。
あの古臭い服装にも流行り廃りがあるんですかね?
ヴァンスって実は霊能力皆無ってネタバレをどっかで見たのだが、これ見る限りだと「緑の袖の君」見えてるよね?