「怪物」という言葉は最近人に対して使われるようなことが多いようで、それに対して本当にクリーチャー好きな井上が黙っちゃいなかったということらしい。
でもなー、怪物テーマなら「怪物」か「モンスター」でいいわけで、ここでわざわざ「團」(団)とつけたのは何か意味があったのだろうか。江戸川乱歩的な不具者のサーカス的なものを想定してるんかね。
しかし、ひとつの作品には大抵一種類のモンスターが出てくるだけであんま「怪物團」って感じではないよね。
単に、各作家の書く豪華絢爛な怪物のオンパレードという意味を込めたのだろうか、怪物のサーカスという。
どうでも良いけど今回の扉絵は割りとよさげですね。
ぶっちゃけこのテーマなら普通は読まないんだけど、前回読んだ「心霊理論」が意外に面白かったのでこっちまで手を出したわけですが、まあ、そこまで面白いものはそろってなかったかなぁって印象です。
「洞窟」飛鳥部勝則
なんというか、この本の最高傑作が最初に来て大丈夫なのか?と感じてしまった。
最後に日記に対する解釈まで持ってくるあたり、さすがというか。
「殉教カテリナ車輪」は読んだことないけど、ここまですごい文章書けるんなら読んでみるのも一興かも知れない。
井上雅彦の解説から連想するに、「異形コレクション」ってのは文筆業で他で受け入れられずに食うに困ってる人たちの一種の救済場なんだなと感じた。
まともな文筆業に就けない人たちの吹き溜まり。それが異形コレクション。その中にあってまともに文章書けて他でも通用する実力もあるであろうこの人は、確かに異形だなと感じる
「緑の鳥は終わりを眺め」黒史郎
フニン・ギムンの作者なのでスルー
「醜い空」朝松健
なんか犬夜叉でも読んでる感じっすね。相変わらずテンプレどおりの展開というか。
今回テンプレすぎる気もするけど
「ふたりきりの町」菊池秀行
菊池秀行なのでスルー
「夢みる葦笛」上田早夕里
魚舟の方は人工的な進化後の人類とかだったのに、こっちは進化の過程と、それに抗う側というちょっと変わった視点
この作者は何書いても「怪物」のカテゴリに入るクリーチャーが出てくるよね
「牛男」倉阪鬼一郎
ああ、と、最後の種明かしでちょっと意表を付かれたものの「ふーん」な感じだった
「父子像」朝宮運河
うん……これは……うん。結構いいと思うよ
「ばけもの」児嶋都
漫画。「眼球綺譚」漫画版の作者。あー。いかにもホラー漫画といわんばかりの絵柄です。
あの手のホラー漫画的な絵は苦手なのであんまなじみがないが。
話としちゃ異形コレクションで以前読んだ短編と似てる気がする
「代役」石田一
で?
毎回思うのだがテレビや映画撮影を舞台にした話にはろくでもないものが多い気がする。
クリストファー・リーが何でここで出る必要があったのか甚だ疑問ではある。
「麗人宴」入江敦彦
なんか京言葉がキモいんでスルー
「ウは鵜飼いのウ」平山夢明
ああ、鵜飼ってそういう。