「帽子収集狂事件」その2

逆賊門の外から撃ったんじゃないんですかね?

ポーの未発表原稿を盗まれたり、「いかれ帽子屋(マッド・ハッター)」に帽子取られたりと散々な目にあってるウィリアム・ビットン卿が甥を殺された。
場所はロンドン塔の逆賊門の内側。
凶器は鉄の矢。
観光客を足止めしていた警察は、前の通路や城壁の塔のどこかから撃たれたとか、近くによって直接矢を刺されたのではとか考える。
しかしボウガンを持ってロンドン塔を彷徨くような目立つことをするとは思えない。
しかも、殺されたドリスコルはビットン卿が盗まれたと言っていたシルクハットをかぶっていた。

しかしまぁ、逆賊門で調べてみると、門の扉は別に一般的な門戸ではなく、格子戸みたいなやつみたいなんで隙間からいくらでも刺すことは可能なのでは?
帽子は?おそらくそれは、自分で用意して被ったのでは?その前の土曜日に、叔父が帽子を盗まれたとか聞いていたようだし。
目的?うーん。本人フリーランスから正社員になりたがってたから今度は自分がマッドハッターから帽子を被せられたという記事を作りたかったとか。
あるいはマッド・ハッター自体がドリスコルの自作自演記事だったのかも知れないな。
じゃあなんで殺されたん?
さぁ……?

しかしどちらにしろ矢筈の方も尖っていたというからボウガンや弓につがえるのは無理っぽいけど。
そうなると、何でしょうな、鏃側から刺されたのではなく、矢筈側、つまり背中から刺された可能性があるのでは?
流石に気づかないはずがないか?貫かれているとは書いてなかったようだし。
そもそも矢筈側を尖らせる必要は?
そう、何かしら必要があってしているはず。そう、多分矢は地面か扉のどちらかに刺しておいて、そこに被害者をぶち当てるか、上から落とすかしたのでは?
そうするとだいぶ奥まで刺さっていた理由に説明がつく。つくかな?上から落としたら流石に突き抜けそうだが。
肩甲骨で止まってたらしいからいいか?

後はマッドハッターは多分犬。尋問中にエアデールテリアが入ってきてフェル博士のところにやってくる。なぜフェル博士のところに?それはもちろん博士が手に持っていた事件現場から持ってきたシルクハットのせいですね。そう、おそらくこの犬の飼い主が、帽子をとってくるような訓練をしていて、道ゆく人の帽子を取っていたんだよ!
うーん、いくら霧が出ていたからって気づかないことがあるのか?犬と人の違いに。
まあ、多分ビットン卿の言っていた帽子取られた状況は嘘が混じってる気がする。
取られたと思わしき帽子をかぶってみろって言われてかぶらなかったし。
で取られた状況が、停車中の車に乗ってた時に取られたとか、車の後部座席のドアポケットを探っているやつに誰何したら取られたとか。
なんか状況的に無理ないかい?
みたいなね。

不明な言葉

アルコーブ
(alcove)とは、部屋や廊下の壁の一部をくぼませて、スペースを設けた部分のことです。
幽冥境を異にする
死別して冥土と現世とにわかれる。死にわかれる。幽明処を隔つ
狭間胸壁
(はざまきょうへき)とは、城郭建築において城壁や塀の最上部に設けられる、敵を攻撃するための小さな穴(狭間)が開いた防護用の壁のことです
矢筈
やはず。矢の後ろにある弦をつがえる為のくぼみ