ロバート・ブロック「夢魔」その1

手抜き電子書籍

文章がテキスト化されずに、ページを画像として表示してるだけの手抜き電子書籍
DMM 版だけではなくAmazon版も同様。
何でこんな手抜きしてるのかは謎です。

蝋人形館

なんとなく予想つくような落ち。
それにしても蝋人形ってそれだけである種の気持ち悪さがあるから、迫真さとか本物そっくりさとか言われてもピンとこんね。
当初想定してた、蝋人形館の中で本物が現れて殺されたってのよりはマシかな

夢魔

ロバート・ブロックっぽい主人公が怪奇作家ぽい作家の最後を目撃する話。
エドガー・ゴードンって名前からするとエドガー・アラン・ポーっぽい気もするけど。親交合った云々考えるとHPLがモデルと言えそう。
しかしそれとは別枠でHPLの名前が出てきたりするので割と謎。
直接あったことのない作家をモデルにして作中に登場させるのは怪奇作家がよくやる手法なのかもしれない。

怪奇小説家で晩年狂気に陥ったエドガー・ゴードンは「私」にこんな話をする。自分は夢で体験したことを作品にしていて、
最近自分の書いている作品は、夢の中で会った暗黒の魔王アシュマダイの命令によって書いていたものだと、そしてやがて暗黒の魔王がゴードンの体を使って顕現すると。

運命の日「五月祭の前夜」にエドガー・ゴードンの邸宅を訪れると、そこにはゴードンの体を乗っ取って顕現したアシュマダイが寝ており、「私」はそれに向けて発砲して逃げ出した。
数週間後、エドガー・ゴードンは失踪という扱いになった。

なんかこれ「無貌の神」(うろ覚え)ぽくないか?
いや、砂漠で顔のない石像を云々する奴とは別の。「闇の魔神」か?
「星からの使者」(星から訪れたもの)かなんかでHPLモデルにしたキャラが死んでたとか言われてた気がするが(血を吸う無色透明の怪物)それとも別よね
原題載ってないから分からん

真実の眼鏡

かけると見た相手の心の中を読めるようになる眼鏡を主体とした4編の掌編。
だいたいみんな死ぬ。

  1. 空き屋で眼鏡を発掘した古道具屋の話
  2. ややボケている万引きだけが生き甲斐の老婆の話
  3. 老婆の親戚で老婆の遺産にありついて上流階級入りを目指す夫婦の話
  4. 最後に眼鏡を拾って来歴から上の話を書いた男の話

メガネは魔術師が作ったものでヴェリタスという文字が掘られているそうな

修道院の宴

ブロックにしては妙にゴチック風味な一編。
夜中に道を急いでいるとなにやら豪奢な修道院を見つけ、そこで一晩の宿を求める。
至れり尽くせりの歓待を受けるが、フードをかぶった司祭たちの獣のような食事風景にドン引きする。そして、メインの皿が運ばれ、「悪魔の修道院」について語られ、先程の肉が何だったかと明らかになったところで落雷が響き渡り、暗転。
そして目を覚ますとそこには修道院も何もなく、道ばたに倒れてる自身を発見するのたった。
狸に化かされた系ですかね。

首の正体はまあ、予想通り