「最後にして最初のアイドル」その1

ラブライブ!版「銀河帝国の弘法も筆の誤り」

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)

表紙見て、「これはSFオタクがまた騒ぎ出すな……」と思って手に取ったのだが、
さすがに早川書房からでてるだけあって、凡百のなろう系ライトノベルとは違って読みやすい。
おまけにアイドル目指してる主人公が、もう一人の登場人物の手によってグロテスクな異形の「アイドル」になってしまうあたりは、「ビアンカオーバースタディ」ぽくもある。
「表紙は流行りの萌えキャラなのに、本編ではそのキャラがグロテスクな姿に変わり果てている」という、「萌えオタ表紙釣り」の典型的な代物で、これなら最近の絵柄を嫌ってるSFオタクたちもニッコリな内容だな。
と思っていたのだが……

なんとこれ、ラブライブ!の二次創作として出したものを改稿したものらしい。つまり主人公の幼児体型ツインテール少女はにっこにっこにーのアレで、それに異常な愛情を注ぐ少女は西木野真姫らしい。(ヴェエとか特に言わないけど)
正気かおまえ。
なんとなく読んでるうちは文体含めてもろにSFらしさを全面に押し出してるせいか(でも古くささは感じない)、「銀河帝国の弘法も筆の誤り」みたいなパロディなのかと思ってたけど。まさか本家本元のファンだったとは…。
え……正気なん…?これをラブライブ!の二次創作として出してた?そんなジャンルだったっけあれ?
よく許されたな……。

内容として見れば、表紙の割に読みやすいふつうのSF。いや、文体からもう、SFっぽさが出まくりなので、ラブライブ同様、SFのパロディとして書いてるのかもしれない。神林からの評価低いのもそこら辺あるかもしれない。
なんかSF部分の解説部分が変にわかりにくくて、SF書くのになれていないように見えるから、SFのパロディっぽい印象受けるのかもしれない。

うん。ていうか、そうなると表紙は表題作の子ではないな。にこは黒髪ツインテールだしな。(どうでもいい)