「谷崎潤一郎犯罪小説集」

結構薄いので割りと早く読み終われました。3日ぐらいで(多分)

谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)

谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)


江戸川乱歩が影響を受けたと言われているらしい谷崎潤一郎の、ミステリー的、というか江戸川乱歩的な要素のある短編小説4篇を収録した本。文庫だが。表紙買いなのは否めない。
意外だったのが文体に影響受けてる程度のもんで実際は江戸川乱歩ほど完成されていないのでは?という感じだったんだけど、読んでみると意外にも完成度が高い。
江戸川乱歩の欠点であるへんちくりんなオノマトペを使った文章ではなく、それでいて陰葉さは伝わってくるという不思議な文章。乱歩が子供の文章だとしたらこちらはちゃんとした大人の文章という感じがする。