シオドア・スタージョン「人間以上」

人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317)

人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317)


「人間未満」ってSFがあった気がして調べてみたけど、該当しそうなのがこれくらいしかなかった
まだ人間じゃない (ハヤカワ文庫 SF テ 1-19 ディック傑作集) 人間以前 (ディック短篇傑作選)
違ったか


「夢見る宝石」は幻惑的な文体というか比喩的表現の多い文体と見せかけておいて実は実際起こったことでしたみたいな感じのオチだったけど、これも同様に幻惑的な文体。
読みにくいのは訳者が悪いのかと思ってたけど、どうもわざとこういう分かりにくい文章にしてそう。読みにくくはあるが、一応読み進める事ができるあたり「新幻想と怪奇」の訳者ほどひどくはないと思われる。なんというか、比喩的表現をこねくり回して意味消失させて、「考えるな、感じろ」をさせてるような感じ。
悪夢じみてるというか夢の中を進んでるようなつかみ所のないストーリーでしたね。
端的にいうならサイボーグ009の元ネタになってそうな話。それにしても超能力者って何故か最後超越しちゃうパターン多そうなのにむしろこちらでは人間化するってのが面白いね。