アヴラム・デイヴィッドスン「どんがらがん」その1

前に読んだはずなのだが記録つけ忘れてたらしい

どんがらがん (河出文庫)

どんがらがん (河出文庫)

三匹のヤギとは当然なんの関係もない。

ゴーレム

なにこの……何?
アパートの管理人の老夫婦が玄関にいると、灰色のゴーレムみたいな歩き方をする男がやって来てポーチの椅子に座った。
男は自分がゴーレムだと主張するが相手にされず、結局老人に殴られて壊れてしまう。老人は昔のやり方に従い、エメスの文字を額に書くが、結局よみがえらなかったので中のバネを修理して庭の草むしりをさせた。

変な話ですね。

物は証言できない

黒人差別の裏表みたいな感じなんすかね。表面上は黒人差別なんていけないことですよと言っておきながら裏じゃ差別意識持ってるって言う。今のアメリカにありがちな問題を抉り出したいんですかね。今は法的には人間とされている黒人だが独立戦争後のアメリカでは黒人奴隷は法的には物であり所有物であったという話。
結局ジェームズ・ベイリススケープゴートにして、差別撤廃を声高に宣言すれば良いという話ではなくてもっと根の深い問題ですよねアメリカ国民自体が考えなければならない。
まあ、結局なんだかんだ言って昔っからSFでもネタにされてたくせに一行になくならないのは要するに、あの手の主張は所詮表面上だけの事だったんだなぁと。イギリス紳士みたいに

さあ、みんなで眠ろう

護送囚人の性処理に使われていた未開惑星の原始人たちを種の保存のために助けようとしたら結局薬剤実験に使われただけに終わったという話。結局主人公は放電灯を割って連れてきた原住民と共に自殺。
悲しいなぁ……。
まあ、でもそんなに人間そっくりていうか、なんかの病気の実験に使えるぐらい遺伝子プール似てるんなら、雌を他に連れてったり密輸したりしてるヤツいるんじゃないすかね……。愛玩用途とか。見た目人間そっくりならスナッフムービー系とかにも需要ありそうじゃん?そこら辺から探せなかったのかな……どちらにしろどの船がいつ着陸したかとか探さなきゃならないからムリかな。ていうか、どちらにしろ巣穴から出した段階で雌が老婆しかいないんならどうしようもない気が。
使ってる連中も、ここのヤフーがいなくなったりしたら困るだろうに、なんも考えずに乱獲してる辺りほんとゲスな白人の歴史を見ている気分だね。
昔のSFだったら問題にもなってなかった問題だぁね。
あとこの原住民、ヤフーとか呼ばれてるからてっきり退化した人間とかいう落ちがつくかなと思ったら別にそんなことはなく、普通にガリバー旅行記の馬の国のアレから名前取って付けられたそうな。
そういや、初回読んだとき、なんで放電灯割ったん?思ってたけど、少し前に放電灯割られてそこから漏れた有毒ガスでヤフーの雄が死んでましたね

読んで思ったが、やっぱ読んだことあるなこの本。「クイーンエステル、おうちはどこさ」「尾をつながれた王族」「そして赤い薔薇一輪を忘れずに」はストーリーなんとなく覚えている。それぞれお手伝いの魔女、異星人の話、サイコホラーだったような。
肝心のどんがらがんは未読。


三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ)

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