ウィリアム・ホープ・ホジスンン「異次元を覗く家」その1

異次元を覗く家 (ハヤカワ文庫 SF 58)

異次元を覗く家 (ハヤカワ文庫 SF 58)

どうも、ホジスン作品は翻訳者の力量が露骨に問われるもののようで、「幽霊狩人カーナッキ」が、国書刊行会版が読んでて混乱する描写ばかりの訳だったのに対し、創元推理文庫本版がまともに読める訳になってたのは余りに有名な話。この本も読んでてあきらかに「???」ってなる箇所がいくつも出てきて、翻訳者の力量が低いとこうなってしまうんだなと諦めに似た気持ちで読んでおります。話自体はそれなりなのでまあ。
ボーダーランド三部作の一編で第二弾にあたるらしい。昔タイトル忘れたが他の長編読んでその酷訳っぷりに読むのあきらめたので今回はリベンジ的な意味合いも含む。

二人の探検家がかなり謎な地形の場所に建ってた外壁の中で発掘した、とある手記の話。手記が始まってからは現実の描写がまるでないので若干あきる。
よくわからないのが、建物の建ってた場所。巨大な穴の縁に、中心部へ突き出た出っぱりがあり、その出っ張りに建っている。
因みにこの穴には、上方から川の水が流れ落ちている。よく水が建物にぶっかからないなと。清水寺みたいなもんかね。そして肝心の建物は外壁のみで中身がない。おそらくその理由は後々語られるだろう。
手記の中にある建物の構造は、塔があったり、胸壁があったり、どうも城かなんかみたいな印象受ける
どうも43Pの記述によると、ケーキみたいな円形の家があってその上にろうそくみたいに塔やら高楼が曲がりくねった炎みたいに立っているらしい。
そして玄関は1階にあり、2階には書斎がある。1階の扉から外にでると「穿」へ向かう道があり、書斎の扉から外に出ると農園がある。
書斎より下の階には鉄格子のはまった窓のある食料庫がある。
地下には幾つもの部屋があり一番大きな部屋には床に栓がついている。
ココらへんの地形どうなってんの?