「冷たい方程式」その1

うまい事本棚にあったので久しぶりの読書欲に駆られて読み始めたとさ。

同タイトルで「新版」が出てるが、表題作以外総取っ替えしてあるので別物と言って良い(こちらの編者はAmazonがお嫌いなようで、後書きに古書の値段を釣り上げる眉唾なサイトと紹介している*1 )

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

しかし、以前は表題作のみ読んだかと思っていたけど意外に全部読んでた臭いね。読み始めて見るとどうも読んだ事あるなというのが幾つか。

で当然ながらシェクリイの「残酷な方程式」とはなんの関連も無い。多分

残酷な方程式 (創元推理文庫 (614‐2))

残酷な方程式 (創元推理文庫 (614‐2))

接触汚染 / キャサリン・マクレイン / 斎藤伯好訳

赤毛のイケメンのいる惑星に降り立った移民団が、原住民の祖先にあたる博士の生み出した食菌細胞に感染して赤毛になる話。
ブラッドミュージックみたいな話ですなぁ

大いなる祖先 / F.L.ウォーレス / 斎藤伯好訳

人間が各惑星に散らばり進化の段階によって一種の差別意識が生じている世界。科学者たちは自分たちの祖先はどこから来たのかを突き止めようとする。20万年前の星位置を元に発生地と思われる星系に辿り着くが…。
とにかく文章が読みづらい。訳者が糞なのかと思ったけど、一個前のやつはまともだしなぁ。
最後リボン人がこの事を誰にもしゃべらない様に念を押したのはなんか意味あるの?
害虫が宇宙船に潜り込んだせいでゆく先々で繁殖してしまったって話はテラフォーマーズ辺りのオチに使われそうなオチですなぁ

過去へ来た男 / ポール・アンダースン

アイスランド米軍の技官が千年前にタイムスリップして、時代のギャップに苦しんで結局死ぬ話。
千年前なんだからまあ、そりゃ身体能力やら風習に違いはあるよね。で、だから何?以外の感想が特に浮かばなくて困る。何かに対するアンチテーゼなんだろうか?

祈り / アルフレッド・ベスター

親類に天才児ばかり居るスチュアート・ビュキャナンという子供の行方を追う校長の話。
てっきりなんかの勘違いじゃないの?的な気分で読み始めたらこれである。
漠然としててなんとも言えない気分。祈りの天才とは一体…
それって、奇跡とは違うんだろうか?

*1:当然ながら古書の値段を決めているのはAmazonマーケットプレイスに出品している各業者であってAmazonは値段に関与していないはずだが、あえてAmazon自身が値段を吊り上げているかのような印象を与える書き方をしている。電子書籍元年だのなんだのと言われて、自分たちがおまんま食い上げになるかもしれないという危機感からAmazonに対して敵愾心持つのはわかるが、Amazonでこの本買った人がどう思うかとか考えていないのだろうか?