ディクスン・カー「夜歩く」

夜歩く (ハヤカワ・ミステリ文庫 5-2)

夜歩く (ハヤカワ・ミステリ文庫 5-2)

これはまあ、なんというか。
現代でも通用しそうな話ではある。推理小説的に。
でも、ローランがサリニーに化けてると言う読者的に真っ先に検討のつく推理をとっとと説明せずに最後まで引っ張る必要はあったのかと。
○○と見せかけて××って、現代の推理小説ではよくあるパターン。と思うが。それにしても、、、麻耶雄嵩はこの解答の順番逆にしたところはさすがというか。
どうも、このカーのあたりから無駄に推理小説は複雑になってしまった印象。エラリー・クイーンとか読む気にもならない。推理自体も楽しいとは思えない自分にはあんまりいい傾向じゃない。

バンコランがあの密室?の謎が即座に解けたって、あれ、最初からずっとドア見張ってたからでは?
それにしても謎なのが、犯人はカード室に入る前の段階でフランソワ刑事がどの位置にいるかってあらかじめわかってたのかね。そうでもしないとこのトリック成立しないんだけど。
そもそも刑事がホールを見張るとか分かるわけも無いのに、それを計画に組み込んでるのが何とも不思議な。
あと、サリニーに化けたローランがバンコランにアヘン中毒者だと告白したのはなんの意味が


夜歩く【新訳版】 (創元推理文庫)

夜歩く【新訳版】 (創元推理文庫)