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新幻想とか怪奇 その2

新・幻想と怪奇 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1824)

新・幻想と怪奇 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1824)

「射手座」レイ・ラッセル

恐らく本書の中で一番詰まらない作品ベスト2位。
いやまあ、どう考えても描写的にテリー卿が切り裂きジャック臭いのに延々どうでもいい話ばっかりして、肝心の部分はオチにそれとなく匂わせるだけってのが酷いね。ひねりが足りないというか。これではブラウンどころかシェクリイにも届かない。まあ、ネオゴシックっていう雰囲気重視っぽいものらしいから、そこら辺はまあどうでもいいんでしょう。
て言うか、回想シーンでの卿の言動が一番ひどいよね。ジルドレと同じ言動してたからって役者のラヴァルとジルと同一人物認定するとか……。どう考えても(後に説明ある通り)影響受けて言ってるだけってわかりそうなもんなのにね。残酷劇の役者やってんだからジルの名前やら言動ぐらい知ってて当たり前やん。そんでそこからジルの名前つけたとしても全然不自然じゃないよねっていう。
こう言うのはまあ、まだジルドレとか知らない中学生には受けるんだろうか。ジルが錬金術で不死者になったとか噴飯もの過ぎて笑うどころかイラつく。

レイラッセルってネオゴシックでは他に「血の伯爵夫人」とかマイナーな人物出してて、そちらではろくに説明ないのにジル・ド・レみたいな有名人についてよくわからない説明するのね。この「伯爵夫人」がたいして面白く無かったのは、この手の歴史知らなかったからだと思ってたが、この掌編読んだ限りじゃ知ってたとしても楽しめたとは言いがたいね。


「奇妙なテナント」

これもおもんないなぁ。なんなのこの管理人ブレイクの行動は。もうちょっとまともに対応すりゃ良いのに。オチも予想つくし。

「万能人形」リチャード・マシスン

えっ、なにこれ。最後どうやって解決したのかも意味不明だし。まあ、この夫婦が馬鹿たれだってのは分かったがな。しかしこんなつまんないものばっかだな、マシスンは。



それにしても早川ポケットミステリが微妙なのは通常通りだけど、本当につまらんのが多いなぁ。しかも痛烈に。読んでてイラつくものが多いんで、幾つかある良編も霞んでしまう。まあ、編者の仁賀克雄が編集した他のダークファンタジー集も平均以下の物ばっかだし。仕方ないね。