読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

黒岩涙香「巌窟王 上」その2

巖窟王〈上巻〉 (世界名作名訳シリーズ)

巖窟王〈上巻〉 (世界名作名訳シリーズ)

3〜57
いよいよ嫉妬に狂った次郎と段倉が團友太郎を陥れた。
團友太郎は披露宴で憲兵に逮捕され、蛭峰検事補の前へ連れて行かれ、そこで呉船長の遺言によりベルトラン将軍から巴里に住む野々内への手紙を託された事を話すが、野々内は蛭峰の父親で現国王とは敵対関係にあるナポレオンの支持者だった。
これは自分の出世に関わるということで手紙を目の前で燃やして、友太郎を泥阜城へ幽閉させた上、自分は国王の路易18世ヘナポレオン蜂起の知らせを行い株を上げた。
その後ナポレオンが政権をとったり百日で流刑に処せられたりしたが、友太郎は相変わらず泥阜の地下牢に収監されたままだった。そして、入獄から6年が経った頃、脱獄用の穴を掘っていたら友太郎の牢の方へ進んでいた27号室の梁谷法師と出会いその脱出計画を行おうとする人柄に魅せられ弟子入りする。梁谷法師も自分の脱出計画が成功の見込みが無いと知ると友太郎に自分の知識を授ける事を楽しみとした。
そして梁谷法師の新しい脱出計画に従い穴を掘り続けていた二人だが、石畳を外すところで梁谷は癲癇の発作に見舞われ右半身が麻痺してしまう。これでは計画は実行できないと計画は諦め、穴は塞がれた。
これが二度目の発作で三度目の発作が起これば自分は死ぬだろうと言う梁谷から、自分がかつて執事に就いていたスパダ家の財宝の隠し場所を教えてもらう。
そして、三度目の発作が起こり、梁谷は死亡。友太郎は梁谷法師の入っていた袋に自ら入り、郎から脱出することを思い付く。
水葬にされた友太郎は隠し持っていたナイフで袋を切りなんとか脱出。密輸船に拾われ、そこで雇ってもらえることになった。友太郎が牢に入れられて既に14年の月日が経っていた。
19歳だった友太郎は33歳になっていた。友太郎はモント・クリスト島で梁谷法師の言っていた宝を見つけると、密輸船の船員ジャコポを雇い、父友蔵とかつての婚約者お露がどうしているかの調査に向かわせた……


そういえばフェルナンとダンテスは親友だったみたいに言われてたけど、こっちの方じゃ全然そんな描写ないね。
フェルナンは単にメルセデスに横恋慕してるだけで、ダンテスとは恋敵以上の関係では無い。メルセデスとダンテスがいちゃついてるの見て嫉妬に狂ってあわやダンテスを切り殺すかというところまで行ってるし(P24)。どう見ても友達では無い。そもそも、見る限りこのシーンでフェルナンをダンテスに紹介してるようだし、それ以前に親しい付き合いがあったとは思われない。
単にそこら辺の友情シーンを涙香がカットしてるだけかも知れないが。
あとまあ、段倉もなんか単なる船員仲間ってだけで、それ以上でもそれ以下でもない感じ。
唯一、親しそうなのが毛太郎次だけど、友太郎は単なるお隣り以上には思ってない気も。毛太郎次の方は友太郎を友人だとは言っているが。