- 作者: 帚木蓬生
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/10/20
- メディア: 文庫
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いったい物語はどこへ向かっていくのだろうと思ったら、
この男は味方であれ誰であれ簡単に殺せるのね。いったい何を原動力にこう突っ走ってんだろうね。
まあ、吾郎は死んでも惜しくない奴をはじめから雇ってたんだろうけど、鶴が死んだのは痛かろう。
自分が人工授精によって生まれた子だから、正常な接合によって生まれた子を殺して、人工的な方法で子どもが生まれるのを推進するのか。
春奈の卵子と自分の精子使う辺りも、そもそも自分が殺した相手との間に子を作りたいと思うかという疑問が生じるわけで、単に「死んだ母親から生まれた子」を作りたがっているだけなんじゃないか?
まあ、自分の精子を使った子供を200人以上作っている時点で、そもそもの目的が世の中の不妊治療に苦しむ夫婦の為なんてのは大義名分に過ぎないことがよく分かるけど。
ああ、それと院長なのに臨床に出てくるあたりは、奥さんや加代の時みたく、いざって時検死に細工しやすくするためなんだろうねぇ。