オースティン・フリーマン「ダーブレイの秘密」その2

ダーブレイの秘密 (ハヤカワ・ミステリ 340 世界探偵小説全集)

ダーブレイの秘密 (ハヤカワ・ミステリ 340 世界探偵小説全集)

ハヤカワ・ポケット・ミステリの割にはまともに読める気がする。「つ」さえ気にしなければ。
やはり中身の問題か?


「私」が朝散歩をしていると、森の茂みで何か探している人物を発見。挨拶をして通り過ぎた。
「私」はその後雨でできたと思われる池で標本採集をするために試験管を取り出して池の淵を回った。そして、底に沈んでいる男の死体を発見する。
よく見ると先ほどの茂みを探していた女に似ている。
沈んでいた男の名前はジュリアス・ダーブレイ。茂みを探していた女、マリオン・ダーブレイの父だった。


実はこれ、この娘が犯人じゃないかとか思ったんですけどね……
なにぶん怪しい点が色々

  1. 父親が行き倒れたかもしれないと森の小径を探していた割には変なとこばかり探している
  2. 父親のアトリエで刺された際、犯人を見たのは娘のみ。その時一緒にいた「私」は見ていない。


1はわざと見当違いなとこを探して、第一発見者にならないようにしていたのか。
2は自分でそれっぽい犯人がいたという演出をした自作自演に見える。ナイフで切るなんて自分でもできるし、何より、その犯人の顔の似顔絵がいかにも悪人というような作られた顔のように思える。


結果は……至極残念な方に期待を裏切ってくれました。
へー