イラストを絵師に描かせてそれを元に作家が話を作っていくというタイプの本
なんかこういうのって昔のイギリスとかでもやってたみたいなんでそう珍しい試みでは無いのかな
===絵1===
For a breath I tary
何か妙な青春小説だなぁと。若さというか。
文章は上手いようなんだけど描写が下手というかわざとやってるのかどうか知らんが、左側のヤツが左手で右を指して、右側のヤツが右手で左を指す。これで遮断機みたいになるってのがイマイチピンと来なかった。普通交叉しないか?なんで平行になるん?
こういう、妙に道具の一つ一つに暗喩的な意味を持たせるのってなんか「僕って芸術分かってるんですよンフフ」って言ってるような感じがしてキモイですね。
そういうのも含めて青春小説らしいというか。こういうのを恥ずかしげも無く書けるのが流石理系教授というか。
海ってだれ?現実のイラストレーターの描いた絵を自分の作中登場人物が描いたことにするとかずいぶんアレだな。しかも、大して活躍しないし。と思ったらこの出題イラスト描いたのが森山由海という人らしい。
それにしても近未来でケータイのほとんどがタッチ式になってるとかぞっとしないビジョンだね。
小説の発表時期は2009年1月ってことは想定してるのはiPhone3Gとかだよね*1。まだAndroid端末は出ていない時点での情報のみで、未来の人がタッチ式携帯使ってるということはつまり、作中使用されてるのはおそらくアイフォン系端末なんだろうね。そう考えると、作中の羅針盤なんかもSafariのアイコンの暗喩?という気がしてくる。
まあ、良いけどあんまり過剰にこういうアイコンとかデザインに意味を持たせるのは、時代が変わったときに非常に古ぼけて見えると思うんだけど。
Windowsのとかね
===絵2===
心中少女
ミステリですね一応
サイトで知り合った自殺仲間と、自殺しようと訪れた廃工場跡で見つけた死体を巡って展開される謎解きミステリ
いくらなんでもそこでワインは飲まねーだろと思ったが
ろおれんぞってあの芥川龍之介の?
アッシャーつーたらポーのあれしか思い浮かばないけど、だとしたらこの人生還しそうね
「産医、無医村区に向かう」谷甲州
何か名前的に時代小説でも書いてる人なのかと思って読み進めてたら途中からSF的な展開に
SF作家だったらしい
百舌鳥魔先生のアトリエ
百舌鳥魔ってのは元ネタなんなんだろう?
この絵には一番あってますね。というか、まあ一番しっくりくるというか
あの象徴的な絵を具象的なものとしてそのまま登場させてる話。それでいてあの絵のグロテスクさをちゃんと表しているのだからすごい。
意味ありげに思われた1.6もただの意味不明な紙切れとして登場しただけですし
解釈なぞせずにそのまま書いちゃってるのがさすがというか、ああ言うものに変な解釈つける事自体が無意味と言ってるようで非常に心地よいですね
*1:iPhone3G日本で発売されたの2008年