ドラキュラの客

ドラキュラの客

ドラキュラの客

ドラキュラの客

なんかドラキュラの家に行く途中でああいう目に遭ってたと思ってたら、たんに馬車降りて散歩に出掛けただけなのね。


馬車の馭者から打ち捨てられた村のことを教えてもらって、そこへ続く道を下っていく。そうする内に日が暮れて吹雪いてくると言う案配。


アホとしか言いようがない気がするな。馭者の言うことを迷信だとバカにしてるわりには、もうすぐ日が暮れて野犬が出るのがわかりきってるのに銃も持たずに「ホテルまでは歩いて帰る!」と言っちゃったり
結局、ドラキュラさんはあんま絡んでこない。
主人公を助けるように言う電報打ったぐらいか?
主人公が倒れたあとに、上に乗っかってた狼がもしかしたらドラキュラかもしれないけど。

判事の家

濃い紅茶飲んだら人間気が狂うの?なんか特別な葉っぱなんですかね?
ヒルで脳圧を下げる式のこの時代の迷信だったんですかね。
絞首紐を輪っかにして投げ輪の要領で掴まえようとする「判事」と主人公の遣り取りは状況想像しても滑稽味しか感じられない。

牝猫

いやなんというか胸糞の悪くなる登場人物ばっかですね。
仔猫を石で叩き潰しておいて悪びれもしないアメリカ人。親猫が怒り狂って向かってくる様を高みの見物をしているイギリス人夫婦「私」たち。
最後、復讐を果たした親猫を切り殺して「私を残酷とは誰も言うまい」ですからねぇ。
このアメリカ人、アパッチに殺された男の皮を剥いでそれを手帖の装丁にしてるとか異常としか言いようのない気もするんだが。
いやまぁ、それにしても猫のトラブルがなかったとしても、自分から「鉄の処女」入って蓋閉めさせるとか、「は?」と言いたくなる。
中棘付いたまんまなんですよこれ。棺桶にはいるのとはワケが違う。揚げ句自分を縛らせて身動きできないようにするとかもうね……。
バカというか自業自得というか。
あとな、奥さん気絶しすぎ。そんなんで拷問搭入ろうとする神経がわからん。

金髪

死者の復讐譚。色男に殺された金髪娘が復讐する話
暖炉の火床に埋められた死体の金髪が、そのひび割れた隙間からだんだん延びてくるわけです。いやぁ怖いですねぇ(棒読み)。

だから、ブレンツ・ロックから見渡せる場所に住む、どんな種類、どんな階級の女でも、このやくざな美男にひそかな賛嘆の気持ちを抱かないものはほとんどといってよいほどいない

「ほとんどいないと言ってよい」じゃダメなんかしら

他にもイマイチ光景が思いうかべづらい描写があったり、
明らかに相手を黙らせたい(それ以上相手の話を聞きたくない)ときに「シッ!黙って!」とか言ってたり
兄貴と妹が喧嘩した。という意味の文の後に「あるいは妹が兄と喧嘩した」という蛇足としか思えない文が入ってたり
もうちょっと日本語として分かり易くしようとは思わなかったのだろうか



なんかここまで読んできて思ったのだが、話としてはオーソドックスすぎる物ばかりでイマイチ意外性がない。
これがあの「ドラキュラ」の作者の?と思わずにもいられないが、ドラキュラ自体がゴシックホラーの古典なんでまあ、こんなもんなのかな。