東京創元社

小林泰三「アリス殺し」

ようやっと小林泰三の面白い長編ミステリが読めたという感じ。「密室・殺人」だと結局クトゥルフ的なタームは幾つかあったものの、オチにもトリックにも全く絡んでこないという残念な結末だったが、今回は一応不思議の国と現実世界の構造が結末に絡んでくる…

東京創元社のベスト1

http://www.tsogen.co.jp/./news/2013/04/13040112.html なる企画をやるそうですよ 文庫及び単行本など東京創元社の好きな本3冊(最低1冊は必須)とその理由(1冊につき100字以内)を記入の上、ご応募ください(お選びいただく書籍の在庫の有無は問いません…

ディクスン・カー「蝋人形館の殺人」その1

原題からしたら「蝋人形館の屍体」とかになりそうだが。 蝋人形館で半獣半人の蝋人形に屍体を抱えさせていたってあたりまで読んだが、どう見ても怪しいのはこの蝋人形館の娘ですわな。この先死ぬか犯人化しないと気分悪い。ジョン・ディクスン・カー。何やら…

江戸川乱歩「黄金仮面」

江戸川乱歩全集 第7巻 黄金仮面 (光文社文庫)作者: 江戸川乱歩出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (10件) を見る そういえば竹本健治とかいう人が解説で「お前らもみんな子供の頃は少年探偵…

復刊して欲しい本

何やら東京創元社がTwitterで、復刊して欲しい本を募ってるようです。 2012.03.19 「あなたの復刊してほしい創元推理文庫2012」応募要項 東京創元社では、毎年秋に復刊フェアを実施しています。 この復刊フェアに、いつも創元推理文庫をご愛読いただいている…

小林泰三「完全・犯罪」

双生児 なんか江戸川乱歩を彷彿とさせるタイトルだね。 冒頭から「雅宙攝津県、嗚呼噛無市、御簾過渡肉駅」とかいう珍妙な地名が登場します。 マサチューセッツ県アーカム市ミスカトニック駅と そして、双子が登場する。 なるほど、アーミテッジ博士の登場し…

ロバート・W・チェイムバース「黄衣の王」その1

例のクトゥルフ神話の創設者の一人、H.P.ラヴクラフトが影響を受けたと言われる「黄衣の王」です。 で、「黄衣の王」って作品は実在せず、単に本書に収録されてる4篇の短編に登場する戯曲の名前です。ネクロノミコン的な代物。 つまり、ああいう謎な書物を重…

フレドリックブラウン「殺人プロット」

ブラウンの長編にしてはスピーディーで最初からグイグイと引きこまれる話。 初っ端から赤い服を着て仮面を付けたサンタクロースが出てくる。 次にはそれを書いたラジオ脚本作家が、自分のラジオ用プロットが実際の殺人に気付く。 ここら辺があらすじにあると…

フレドリック・ブラウン,マック・レナルズ/編「SFカーニバル」

フレドリック・ブラウンとマック・レナルズ共編のSFアンソロジー 収録作は以下の通り 「タイム・マシン」ロバート・アーサー 「ジョーという名のロジック」マレー・ラインスター 「ミュータント」E.F.ラッセル 「火星人来襲」マック・レナルズ 「SF作家失格…

フレドリック・ブラウン/編「SFカーニバル」

フレドリック・ブラウンの作品集ではなくアンソロジー的な物なのであんまり期待はしてなかったのだが、意外に面白い。これが絶版なのは残念な事だ。

フレドリック・ブラウン「3、1、2とノックせよ」

読み終わりはしたが……。 うーん。まあ、こんなモンかなぁ。最初の方には、連続強姦殺人魔とレイ・フレックが出会ったとき何かが起きる!的なノリだったのに、いつまで経ってもレイ氏は夜の町を方々ほっつき回って金策に走りまわるばっかりで、一向に強姦魔と…

フレドリック・ブラウン「3、1、2とノックせよ」

初っぱなに「痴漢」とかいう名前の殺人鬼が出てきて「はぁ!?」となったので、もとの名称調べてみたら「psycho」。 オメー、なんだよそれ。 ロバート・ブロックの「psycho」ですら「気ちがい」と訳されていたのに、よりにもよって「痴漢」かよ。どういうセン…