「ドラキュラの客」

新妻昭彦訳(詳註版の方)ドラキュラ作者:ブラム ストーカー水声社Amazon旅の途中、ドイツで滅んでしまった村を探索していると、猛吹雪にあってしまい、吸血鬼らしき女のいる霊廟に入り込んでしまったのを間一髪救出され、オオカミに助けられた話。読んだのは…

「エソルド座の怪人」その1

異色作家短篇集14 アンソロジー 世界篇エソルド座の怪人 アンソロジー/世界篇 (異色作家短篇集)作者:G・カブレラ=インファンテ・他,レイモン・クノー,ナギーブ・マフフーズ早川書房Amazon まあ、なにかこう、人を引きつけるタイトルのアンソロジーではあるけ…

「火星の人」その1

映画「MARTIAN」が面白かったので、原作も読んでみることにした。火星の人〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫SF)作者:アンディ ウィアー早川書房Amazonやはり、映画先に見ているせいか、ビジュアル的なところについては割と思い浮かべやすい…。 基本的にストーリーは…

夢野久作「名君忠之」

名君…名君ってなんだ?名君忠之作者:夢野 久作Amazon今は無き福岡の黒田藩藩主黒田忠之が、配下の与九郎の追放を命じたところ、その孫の与一が祖父とその妾の首級を取り、忠之への許しを斯うたところ褒賞を貰ったという話。 何一つ名君の要素がないが? 福岡…

「実話怪談 封印匣」その1

実話、実話ってなんだ?実話怪談 封印匣 (竹書房怪談文庫)作者:ねこや堂竹書房Amazonまあ、「実話」って名のついたものが実話であることなどほぼないんだからいいのだけど。 「実話怪談」というのはどうやら実話怪談風なテイストの文章のことのようで、確か…

「新・幻想と怪奇」その1

マジで翻訳どうにかならないの?新・幻想と怪奇 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1824)作者:ローズマリー・ティンパリー他早川書房Amazonちょっとレイ・ラッセルでも読みたくなったので借りてきました。 まだ早川ポケットミステリの表紙が、絵の具を塗りたく…

「マーチン・ヒューイット【完全版】」その1

そこそこですねマーチン・ヒューイット【完全版】作者:アーサー・モリスン作品社Amazon 「シャーロック・ホームズのライバル」ってカテゴリの作品の一つ。 なんか地味すぎて流行らなかったという話を聞く レントン農場盗難事件 最後犯人逃亡したんじゃなかっ…

神林長平「鏡像の敵」その1

裏表紙の概要と中身が全然違う…鏡像の敵作者:神林長平早川書房Amazon 鏡像の敵 人間の憎悪を増幅させる怪魔を狩る「わたし」は今日もDAMスーツで怪魔を狩っていた。しかし怪魔を追ってドームの外にでた後で「わたし」はある違和感に気づく。ドームの外は砂漠…

ロバート・ブロック「夢魔」その2

後ろに行くにしたがって段々つまらなくなってくる夢魔 (ブルー・ボウ・シリーズ)作者:ロバート・ブロック青弓社Amazon前半はそこそこだったんだけど今回のは本当にさ… 蛇母神 ハイチの自殺した大統領に纏わる話。 色んな国から連れてこられた黒人奴隷たちの…

「初歩からのシャーロック・ホームズ」その1

ふつうにシャーロックホームズシリーズ読んだ人でもOK初歩からのシャーロック・ホームズ (中公新書ラクレ)作者:北原尚彦中央公論新社Amazon初っ端、憂国のモリアーティやら、SCHERLOKやら、FGOやら最近はやりのメディアからの読者を想定してるという感じだっ…

ロバート・ブロック「夢魔」その1

手抜き電子書籍夢魔 (ブルー・ボウ・シリーズ)作者:ロバート・ブロック青弓社Amazon文章がテキスト化されずに、ページを画像として表示してるだけの手抜き電子書籍 DMM 版だけではなくAmazon版も同様。 何でこんな手抜きしてるのかは謎です。 蝋人形館 なん…

小林泰三「未来からの脱出」その2

後が怖いな未来からの脱出 (角川書店単行本)作者:小林 泰三KADOKAWAAmazonやはり何かしら「マトリックス」的なものを感じてしまうな。 人間より進化してるはずのAIがわざわざ人間を支配し続けるって確かにそれ以外に無い気もするから、ある意味納得ではある…

三津田信三「逢魔宿り」その1

2編目がインチキオカルトで微妙な感じ逢魔宿り (角川書店単行本)作者:三津田 信三KADOKAWAAmazon電子書籍で買ったもんだから、マーカー機能使いまくって読んでいる。 お籠もりの家 もうある種の定型になってる、期間が過ぎるまで結界の外に出ては行けない、…

小林泰三「未来からの脱出」その1

随分と面白いなコレは未来からの脱出 (角川書店単行本)作者:小林 泰三KADOKAWAAmazonDMMで買った電子書籍何個か読んでみたものの、どれも中々先を知りたくなる様なものがなくて、ハズレばっかりだなと思ってたところにコレだったから驚いたね。 やはり小林泰…

「禁じられた遊び」

まあ、読みやすくはあるかな禁じられた遊び (ディスカヴァー文庫)作者:清水カルマディスカヴァー・トゥエンティワンAmazon なんかこのオチなら短編でもいい気がする。 大門辺りから始めて、春翔が再登場するあたりで終わらせれば結構減らせるような……。ある…

「探偵のAI」その1

SFでやったほうがよかったんじゃないの?探偵AIのリアル・ディープラーニング(新潮文庫)作者:早坂吝発売日: 2018/06/08メディア: Kindle版 なんか読んでて「ん?」って言いたくなる描写多いな。 一番突っ込みたくなるのが、推理小説をデータとして取り込…

DMMブックスのセールで買った電子書籍

DMMブックスで電子書籍全商品70%オフクーポン(初回100冊限定)配布をやっていたので、この機を逃さず4万ほど買いました。サービス名変わりました皆様により一層、親しんでもらえるよう、「DMMブックス」にサービス名が変更となりました。これを記念して初めて…

「わざと忌み家を建てて棲む」その2

解決編のない「作者不詳」わざと忌み家を建てて棲む作者:三津田 信三発売日: 2017/07/19メディア: 単行本なんというか、幕間で若干のミステリじみた視点からの解釈?解決編らしきものはあるが、最後の以外はちょっとした気づき程度のもので、スッキリ解決す…

「わざと忌み家を建てて棲む」その1

レトルト使えるんなら昭和43年以降は確実ではわざと忌み家を建てて棲む作者:三津田 信三発売日: 2017/07/19メディア: 単行本 序章 ここから話される数編の怪奇掌編のきっかけの部分。 編集の三間坂の実家への奇妙な訪問者をきっかけに蔵から発掘された2つの…

「マーダーボットダイアリー上」その1

人間と機械のハイブリットロボットが海外ドラマ見る合間に人助けしたりしなかったりする話マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫)作者:マーサ・ウェルズ発売日: 2019/12/11メディア: 文庫あんまり見たことのないタイプのSFだな…… システムの危殆 一人称…

アーサー・C・クラーク「2001年宇宙の旅」その1

映画見てから読むのが正解決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)作者:アーサー・C. クラーク発売日: 1993/02/01メディア: 文庫にしてもダサい表紙だな・・・・・・ 原題を全面に押し出したほうがまだマシなんじゃないかな。フォント選びのセンス的にも 以…

夢野久作「死後の恋」

解釈としてはお化けとか幽霊落ちなのかね死後の恋 (立東舎 乙女の本棚)作者:夢野 久作出版社/メーカー: 立東舎発売日: 2019/12/19メディア: 単行本落語調なせいか「あっ、消えた」とか「こんな顔だったかい?」みたいな落ちにしか思えんのだが…‥イラストもな…

澤村伊智「ずうのめ人形」その2

うせやん……ずうのめ人形 (角川ホラー文庫)作者: 澤村伊智出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/07/24メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る第三章途中 は? ええ・・・? なんか伏線あった?と思って読んでたけど、見事にありましたね。謎だっ…

澤村伊智「ずうのめ人形」その1

Zooの目人形?ずうのめ人形 (角川ホラー文庫)作者: 澤村伊智出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/07/24メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るタイトルだけ見ると「うまずめ」のアナグラムっぽく見えるし、 作中の原稿中に「ずうのめ人形」には…

「R.E.D」その2

時代劇でもやってんのか?R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 (新潮文庫nex)作者: 古野まほろ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/08/27メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る女性の描写が麻生幾並みにきっついなと思ってたけど、肝心の悪人の描…

「R.E.D.警視庁特殊防犯対策室」その1

むちゃくちゃ文章が読みづらい R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 (新潮文庫nex)作者:まほろ, 古野新潮社Amazonあらすじ読んだ限りだと、近未来版「首都警」シリーズ、ただし首都は名古屋。みたいな感じ作者の経歴はご立派なのだが、それが小説に生かされて…

小林泰三「人外サーカス」

変わったミステリ系かと思いきや妖怪退治系だった人外サーカス作者: 小林泰三出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/12/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見るあらすじには、人ではない吸血鬼がどういうわけか怪力でねじ切られて殺されていた。とい…

澤村伊智「恐怖小説キリカ」

念の入れようがすごい 恐怖小説キリカ (講談社文庫)作者: 澤村伊智出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/04/16メディア: 文庫この商品を含むブログを見る三津田信三シリーズと同じく、作者を主人公とするお話。 三津田信三の怪談とは違ってサイコホラー。と…

「探偵が早すぎる」上

割とまともな清涼院流水という感じ。探偵が早すぎる (上) (講談社タイガ)作者: 井上真偽出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/05/18メディア: 文庫この商品を含むブログ (10件) を見る講談社タイガとかいう講談社の文庫の新しいレーベルらしい。てっきりライ…

ブライアンラムレイ「黒の召喚者」その1

デモンベインの原点ってむしろこっち感 黒の召喚者 (アーカム・ハウス叢書)作者: ブライアン・ラムレイ,朝松健出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1986/07メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 朝松健の後書きで有名なアレ まあ、言われてみればそう…