「新編真ク・リトル・リトル神話大系1」その1

今更読み出したのは「毒入りスープ」のシナリオに出てくる邪神が、「世歩く石像」に出てくるものだと知ったからである、もちろん

新編 真ク・リトル・リトル神話大系〈1〉

新編 真ク・リトル・リトル神話大系〈1〉

F.B.ロング「夜歩く石像」

象の像の出てくる話。
学芸員が持ち帰ってきた象の像は忌まわしい来歴のあるものだった。その学芸員もその像を手に入れるため恐ろしい体験をして、挙句に顔が象のようになって死んだのである。
事件によってその像の閲覧希望者が増えたことから美術館主任のアルジャノンは、像を公開することに決めるが、その朝、美術館内で殺人事件が起きる。遺体からは血が抜き取られ、その前には例の象の像が鎮座して被害者の血を浴びていた。

登場する邪神(?)はクァウグナール・ファウグン。昼間は像の姿をした象だが、夜になると動き出して人の生き血をすする。一度すべての出来事を体験したとか言ってるけどその割にやることショボイ気もする。

「星を撃ち落とす」その2

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

2章

まあ、表紙に似た描写のある建物が出てきて、いよいよと言うところになるのか。
でもまあ、やってる事はライトノベル出身作家の書いた学園モノミステリみたいな感じよね。
まあ、身近な連中が殺人犯したりするような妙ちきりんな展開でないだけマシだけど。
ネタはいわゆる、過去の彼方の地で起きた殺人の真相を探る的な代物。自分たちの日常とは全く関係のないところの殺人を推理するという、ナントカ部じみた代物。まあ、金田一少年の事件簿が出たあと雨後の筍みたいに出てきた高校生探偵の出て来るようなのに比べたらマシでしょうなぁ……犯人も高校生とかクソみたいな展開多かったね…

「ユナイテッドステイツオブジャパン」その3

悲しいなぁ・・・

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン 下 (ハヤカワ文庫SF)

直前までの巨大ロボ対巨大ロボ戦や、いよいよ六浦賀の首級を上げてようやくUSJへ凱旋と言うところでこの展開とはなぁ…
USJサイコー!から、やっぱりUSJなんか存在しとったらアカンかったんや!って気分になりますよ~。

そんでハリネズミ号ってのはやっぱガンダムなんすかね。丸い人工知能とか出てきたりしますし。胴体赤いとか。武士っぽいとか

「星を撃ち落とす」その1

稲垣タルホとは何の関係もない……

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

表紙とタイトルで買いたくなる本と言うのはそうそうあるものではないが例外はある。
今回の場合、文庫版で表紙が微妙になってしまったので、余計に単行本版の表紙が貴重に感じる。

1章

まあ、この本の中で一番面白い章でしょうなぁ。
二転三転する事件の構図と、葉原美雲の「炎の魔女」的な印象が強烈な所為でしょうね。以降の章では単なる登場人物の一人になってしまったので微妙。
力関係と善悪の構図の切り替えも一番鮮烈なので、以降の話がどうしても地味に感じてしまう。
と言うか一番面白いのこれで以降だんだん尻すぼみになっていくので、読むのはこれだけで良い気がする。この話の順番考えたの誰でしょうね。一番面白いのを一番最初に持ってくるとはうまい手を考える。

表紙について

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

「星を見ると良いわよ(中略)望むなら仲間に入れてあげてもいいけど」の帯がなんとも印象的で、作者の名前も聞いたこともないのに手に取ってしまった。
文庫版で一転して地味な表紙になってしまったのは、表紙が良すぎたせいじゃないですかね…。表紙で無駄に読者の期待値を上げてしまったせいで、中身が不当に評価が低くなっていると。そう思われたのかもしれない。あまりにタイトルにマッチしてる表紙だからね。
まあ、自分が買った理由は右の子が大井っちに似てるからってのが大半ですがね。ちなみに表紙の二人が誰なのかはよく分からない。作中の描写からすると左が美雲で右が鮎子ですかね…。
有騎は文庫版の表紙の子ですかね…


星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

「醗酵人間」その1

こんなタイトル見つけたら買うしかないやん…

醗酵人間 (ミステリ珍本全集03)

醗酵人間 (ミステリ珍本全集03)

結局のところ、魔九郎ってのは本当に魔九郎と呼ばれてる人物で一度墓に入った人なのか、それとも、壁に塗り込められた先代の蘇った姿なのか…

「深夜の市長」その1

これまた妙なタイトルを表題作にしたなと思ったもんだが、意外に過去にこのタイトルで出たのは幾つかあるらしい。

ほむらそうろくの事件簿2に続いて今度は「火葬国風景」系の短編集。
意外に海野十三シリーズが続いているのにビックリだよ。もしや創元推理文庫海野十三全集でも作るつもりなのか……?

「春待ちの姫君たち」その1

ひょっとするとこの春来というのは、あなたの想像上の産物なのではないでしょうか?

数ページ読んで、あ、これ確実にイマジナリーフレンドの類だな……と思ってたのに、次の章では普通に他の人物から認識されていました。
でもまあ、登場人物3人中2人が空想上の友だったって例もあるので、まだ希望はあるはず。
でないとあんまりこの読んでるだけで気が滅入りそうな内容にスッパリとした解決法は見つからない気がするんだが。
テンプレートかも知れないが、驚愕のラストと言ったらこれを超えるものはないもんねぇ。

どうにも「星を撃ち落とす」と同じ作者の作品ということで買っては見たものの読み終えられるのか不安。内容は確かにこちらの予想を裏切ってくれるが。空想の存在かと思ったら実在してたとか、劇がラストに来るかと思ったら次の章では普通にやってるとか。
まあ、なんか文章がまずい。わざとやってるのかどうも場面場面で何かミスリードでもさせようとしてるのか妙な間隙がある。登場人物の動きが分かりにくかったり。登場人物が実在していないことを印象付けようとしているようにも見えるが。
どうも何か「夢見る宝石」じみてて好きじゃないなこの文章は。

そういや、「星を撃ち落とす」は文庫本では何か残念な表紙になっちゃったね。あのソフトカバーの絵に惹かれて読んだところもあるのである意味残念なことではあるな

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (創元推理文庫)

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)

星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア)